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様々な絵画ー油絵の歴史

  • iemonsakura323
  • 2017年3月6日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年9月7日

絵画とひとくちに言っても、油絵、日本画、アクションペインティングなど、様々な種類があります。

とくに、油絵には、多くの技法、表現方法があります。

抽象画、写実絵画というわかりやすい線引きの中では、細々としたジャンル分けが行われているのです。

中世まで、絵画は神話の世界を表すものでした。

人間の見た目をしていても、それはヒトではありません。神でした。

人は卑しいものとして考えられ、モチーフに選ばれることはありませんでした。

そんな風潮の中、いわゆる「人間讃美」を行ったのがミケランジェロです。

彼は、人間に似て非なるものとしてしか描かれないために、神々しさを強調されることの多かった神に、人間らしさを取り入れました。

筋肉の盛り上がり、力強い腕や足など、がっしりとした質感にあふれた、人間の肉体美を表現したのです。

絵画の常識が、わずかながらも壊された瞬間でした。

この頃から、次第に、他の画家によっても神は人間らしい表情などでも描かれるようになります。

でも、まだ植物などの自然は、背景のために描かれているままでした。

今では森林や葉っぱだけなど、自然が単体で描かれることも多々あります。

渓谷や紅葉が主題になって、画面の中心を占めるのです。

しかし、当時の自然は、神の神々しさを表すための背景にすぎませんでした。

自然にのみ目を向けられることはなかったのは、当時、絵の具がとても高価だったからです。

油絵やテンペラ画に使われる絵の具は、鉱石を砕き、卵白や油を練りこんで自作されていました。

時代は少し違いますが、フェルメールの使う青色は有名です。

フェルメール・ブルーとも呼ばれる印象的な青は、なんとラピスラズリを砕いて作ったものでした。

もちろん当時から高価な宝石ですから、大変な資金が必要だったわけです。

そこでわかってくるのが、青色に限らず、絵の具が高価なために、パトロンがいなければ絵画制作は難しかったということ。

そして、パトロンの側にも、高価な画材代と制作費を支払い続ける資金力が必要でした。

中世の頃、そんな莫大な資金を提供してくれたのは、ほとんどが教会です。

教会の権力=神の威光とも言われることがあるので、絵画や彫刻を飾ったり、壁画を描いてもらって、それを示していました。

当時、パトロンは教会ですから、求められるもののほとんどは宗教画です。

宗教画や、神話の一節を表現しなければならないのに、植物のみに目を向けるというわけにはいかなかったという理由があるのです。


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