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椎間板ヘルニアの症状と治療法について

ある日突然、腰にひどい痛みを覚え、しかも両手や両足に痺れがあったり、歩行に困難を感じる状態になったとき、それは、椎間板ヘルニアの可能性があります。

椎間板ヘルニアは、背骨の腰椎をつなぐクッションの役割を果たしている椎間板とよばれる軟骨が、なんらかの衝撃を受けて、本来あるべき位置から逸脱し、周辺の神経を圧迫することで痛みや障害が生じる病です。

病院で診察を受けた結果、ヘルニアと診断された場合、とりうる治療法をいくつかご紹介します。

治療法にはいくつか選択肢がありますが、どれを選ぶかを決めるには、ご自身の症状がどのようなものかをしっかり、見極める必要があります。症状には、軽いものもあれば、慎重な対応を要するケースもありと、いろいろですが、大きく分けると二つに分類されます。

<症状の違い>

一つは、一方の肩や決まった部位に強い痛みを感じるケース(ケース1)。ちょうど、首を寝違えたときのような鈍痛が感じられたり、手や肩にも痛みが生じます。ただ、痛みはかなりひどいものの、最もつらい症状は、大体、2~3週間程度で治まり、その後は鈍痛や痺が感じられても、数か月すると概ね回復していく、比較的軽度の場合です。

もう一つは、両手に痺れがおきたり、箸をもったり、本のページをめくるなどの日常の動作に徐々に支障を感じるようになるケースです。同時に、足にも痺れがおきて歩行が困難になったり、排尿・排便に支障をきたすなど、どんどん症状がひどくなっていく場合です(ケース2)

<治療法>

ケース1の場合には、手術はせず、保存的療法が適用されます。その主な療法は頸椎の牽引法や頸部をカラーで固定する方法のほか、頸部のマッサージなど理学的療法が試みられます。痛みが強ければ、局所麻酔で痛みをブロックしたり、鎮痛剤が処方されます。

ケース2の場合には、全身麻酔による手術療法が適用されます。手術によって椎間板を直接摘出したり、レーザーを用いて椎間板の圧力を減らし、ヘルニアを引っ込ませます。摘出する場合は、切開する幅が数ミリ程度とカラダにかかる負担の少ない方法から、大きく切開して器具で局所を固定するなど、長期の入院を必要とするものもあります。レーザーを用いるやり方は日帰りが可能ですが、症状が重い場合には、必ずしも効果が望めない場合があります。

<再発防止>

腰痛は、普段の姿勢の悪さや、何気ない動作が引き金となって引き起こされますので、予防・再発のためには、長時間、同じ姿勢で作業しないよう気をつけたり、日頃からまめにストレッチをしたり、体重が増えないようコントロールしていくことが大切です。また、不用意に重い物を持ち上げたりしないよう、腰に負担のかからないカラダの使い方を学んでください。


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